泰山木のある家には3つの基本理念があります。
すなわち、①未来創造 ②権利擁護 ③守破離 です。泰山木のある家で働く職員は、たった11文字からなる3つの基本理念を全員がしっかりと暗唱しています。
- 未来創造
子供たちは私たちの未来を担っていく存在です。そのような子供たちを育てる仕事は、子供たち自身の未来を創ることであると同時に、私たちの未来を創ることでもあると思うのです。泰山木のある家は、とても小さな施設です。けれども、その小さな片隅から、常に未来に視点を向け、子供たちにとっての最善の利益を追求し、私たちにとっての輝かしい未来を創造することを目標としています。
- 権利擁護
泰山木のある家では、子供たちが安心して生活し健やかに成長する権利を大切にしています。そして、子供たちの権利だけではなく、子供たちの成長を支える職員の権利も大切にしています。施設で生活する子供たちが安心して生活していくための土台として、職員の権利も尊重し、ゆとりのある働きやすい職場を目指し、結果として子供たちに提供する養育が良質なものとして反映されることを目指しています。
- 守破離
人が成長し自立するためには『守・破・離』という過程を順番にたどることが大切だという考えかたを尊重しています。『守』は子供が自立する過程で基本的なルールやマナーをしっかりと身に付けることです。『破』は基本ができた後に基本の型を一部破り自分の型を模索し試行錯誤する段階を指します。とくに思春期や反抗期は『破』の段階として、子供たちの成長をゆったりと見守ることを大切にしています。『離』は基本を守りつつ試行錯誤した後に自分の型を身に付けて自立する過程を意味します。これはわが国の伝統的な子育ち観でもあると思うのです。
なお、泰山木のある家においては、「守」をインケア、「破」をリーヴィングケア、「離」をアフターケアに近似するものと位置付けた養育を実践しています。
守破離というわが国の伝統的な養育観を大切にするとともに、子供たちが今現在安心して生活する権利を尊重し、同時に未来へと視線を向けます。すなわち過去・現在・未来に視点をあてた養育観を泰山木のある家の基本理念としています。